とにかく新HSK6級に合格したい方用の対策(180点)

ある程度中国語を勉強された方を想定して、私なりの新HSK6級対策を書いてみました。合格できればいいやって考えでの対策なので、高みを目指す方には役に立たないと思うのでご注意を。

私は試験のために勉強をするのが好きじゃありません。じゃ、何でHSK6級を受けたのって言われそうですが、理由は。。。60点平均で合格ってのが驚きで、取れそうなもんは取っとくかと思ったからです。

<追記>
書き終わった後で、合否判定がなくなったことを知りました。。。2013年の試験からスコアのみの表示になったそうです。HSK4級までは、今までどおり180点以上で合格です。以下は「合格=180点獲得」として読み進めて下さい。

300満点中180点で合格(2012年まで)!足切り点もなし。

hsk6

3分野(聞き取り・読解・作文)で180点以上取れば合格です。1分野60点以上でOK。更に足切り点なし。例えば、読解で80点を取ったら聞き取り50点、作文50点でクリアです。ラスボスにしては絶望感がまるでありません。何だか自分でも勝てるんじゃないかって気がしてきませんか?

聞き取り以外は、漢字圏に属する日本人には、とても有利な試験です。欧米などの学習者から見たら、私達日本人はシード選手みたいな感じです。特に読解は、知らない単語も意味の推測が可能です。「初見、読めない、でも意味ナントナクワカルネ」なので、実力以上の点数が取れてしまいます。

個人的にしてはいけないと思う事。

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といっても、これといって特別なことではないです。それは。。。

1ページずつコツコツ勉強する。

「今日は◯ページやったぞ!」と勉強している満足感は得られますが、各ページの重要度は異なるので効率が悪いです。わかるところはサラッと、わからない所は時間をかけて勉強しましょう。

読解で音読する。

文章を読む時に、頭のなかで音読する習慣のある方は、結構多いと思います。これだと音読のスピード以上に早く読むことはできません。普段は構いませんが、テストでは大きな時間のロスです。文章をいくつかの塊に分けて、見て理解する習慣をつけてください。これだけでも違います。

ネットでニュースやブログを読む時も、脳内音読しないで読むよう心がけてください。人間は良くも悪くも環境に適用しようとします。音読しない環境(生活スタイル)を作り上げれば、やがて慣れてきます。

アプリを利用して音読の習慣を直すなら、Speed Reading HDがおすすめです。

読解で時間が足りないと感じる方は、頭の中で音読していませんか。読解で音読するのは、かなりのタイムロスになります。どんなに早く音読しても、黙読(脳内音読なし)のス...

すぐに辞書で調べる。

試験対策としては良くない習慣です。なぜなら、試験中は辞書が使えないからです。唯一頼りになるのは推測する能力です。分からない単語に出会ったら、辞書で調べる前に意味を推測する習慣をつけましょう。そうすると。。。

  • 文脈や日本語の漢字と照らしあわせて、単語の意味を推測する能力が高まる。
  • 試験中に分からない単語に出会っても慌てなくなる。

分からない単語があって当たり前。「えっ、この単語知らない!どうしよう!」って思う事自体も時間のロスになります。

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自分をHSKの出題パターンに慣れさせる。

過去問を買ってきて、何回も繰り返しやる。

手広くいろいろやるより、1冊の過去問を何度もやるほうが良いと思います。とにかく自分をHSKの出題タイプに慣れさせます。

私の場合は、過去問でわからない問題や単語、文法などをピックアップして、Ankiソフトに登録。スキマ時間や寝る前、机に向かいたくない時に、Ankiで覚えてました。

AnkiのWEBサイト

Ankiは単語帳アプリです。Android版は無料なのでお勧めです。iOS版は有料。他にもWindowsやMac、Linuxなどに対応しています。HSKだけでなく、普段からこのソフトを使っています。語学だけじゃなく他分野の勉強にもいいですよ。

パート別対策

誤文(病句)

このパートは勉強しませんでした。なぜなら、私の知ってる中国人の方で、全問正解する人がいなかったからです。この時点で勉強するモチベーションがなくなりました。ロト6気分でマークしましょう。所要時間5秒です。ここで使わなかった時間を他の部分へ回します。

読解(阅读)

ここは日本人なら、高得点が取れるパートです。8割以上は取りたいところです。読解テストの基本ですが、質問を先にチェックしてから、本文を読んで解答してください。真面目な方は、全てを理解しようとしがちです。本文全体を読むというより、質問に該当する箇所を流し読みで探して、その前後をきちんと読むって感じです。なので、本文全体を理解する必要はないです。どうしても分からない問題は、消去法で選択肢を絞ってから解答。立ち止まらず次へ進みましょう。

  • 質問をチェックしてから本文、全てを理解する必要なし。
  • 脳内音読をしない。
  • 分からない問題は、消去法で解答→立ち止まらない。

あと、脳内にある日本語の漢字データもフル活用しましょう。

聴解(听力)

読解でカバーするにしても、50点は取っておきたいです。普段から中国語のドラマやラジオ、ポッドキャスト等で耳を慣らしておけば、50点は取れると思います。

聴解問題はとても親切

日常会話では、相手がどんな事を話すか予測できません。そして、自分で考えて答えなきゃいけません。でも、聴解問題は違います。問題文が流れる前に、「この選択肢から選んで答えてね」って教えてくれます。事前にどこにポイントをおいて聞けば良いかわかるので、心理的にとても楽です。読解の場合と同様に、選択肢のチェック時も脳内音読はしないで下さい。あと、わからない場合は消去法で解答しましょう。

聴解で一番良くないこと

それは、わからない部分があった時に「ん?」と気にすることです。それが一瞬でも、その間に5ワードぐらいを聞き逃してしまいます。そして、気づいた時には、何について話しているのか、さっぱりわからない状態になりお手上げです。

母国語だってたかが知れている

私も含め、みなさんは、日本語(母国語)のリスニングに自信があると思います。でも、1つのニュースを聞き終わった後、内容をどれだけ覚えているでしょうか。お店で流れるアナウンスだって、正しく復唱しろと言われて出来るでしょうか。母国語だってこのレベルです。外国語のリスニングでわからない部分があっても、気にしないで聴き続けて下さい。そうすることで、自分のリスニング力を最大限発揮して、問題に取り組めます。

リスニング対策

リスニングでは、いかに要点を掴むかがポイントになります。おすすめの対策は、短いリスニング素材を1回だけ聞いて、要点をまとめる練習です。これに慣れてくれば、事前に「聞くべきポイント」がわかるHSKのリスニングが苦にならなくなります。

私はBitExのリスニング素材が、1分程度と短くて良いと思います。ジャンルも豊富だし、レベル別にまとめてあります。また、キーワードでリスニング素材の検索もできて便利です。会員(無料)になると利用できます。非会員は10秒だけです。

作文(缩写)

キーボードで文章を書くのに慣れている私にとって、文字を書くという作業が結構きつかったです。「ピンインOK、読めるし意味ワカル、デモカケナイヨ」こんな文字が結構ありました。これはヤバイと思って、試験前まで中国語で日記を書くことにしました。毎日やったと言いたいところですが、週に3回ぐらいしかしてません。1日あったことを頭で整理して書くのは、良い練習になったと思います。

音読しなければ、読み終わった後、結構時間的に余裕があります。余った時間で読み返したり、キーワードとなる単語を覚えましょう。メモが出来ないので、頭にインプットするしかありません。作文を書く時に、覚えたキーワードをまず紙に書いて一息つきましょう。

文章が理解できたら、あとは頭の中にある物を書き出すだけです。文章中にある言い回しや単語しか使っちゃダメという決まりはありません。自分の知っている簡単な単語やフレーズを使って、概要を書けばよいのです。要点をまとめて書くのが缩写なので、字数が足りないからといって、主観的な意見を書かないようにして下さい。

  • 日記などで要約を書く練習をする。
  • 作文開始時に、覚えたキーワードを書き出す。
  • 文中の表現にとらわれず、簡単な単語や表現で書く。

文字数が極端に少なかったり、的はずれな事を書いてなければ60点は取れると思います。

ラスボスを倒して新たな旅へ・・

ラスボス倒したら、会話力を磨こう~
聴解50点、読解70点 作文60点を目標に対策すれば、合格できると思います。重要でも問題にしづらかったり、解釈が分かれる曖昧な部分は、試験問題には出来ません。とにかく合格したいなら、過去問でHSKの出題パターンに慣れちゃうのが一番の近道です。

晴れてHSK6級に合格できたら、ペンと参考書から少し離れて、生の中国語に触れる旅に出かけましょう。